骨量と運動

冬は気温が下がり日照時間も短くなるため、どうしても他の季節に比べて運動不足になりがちです。運動不足は肥満の原因になるだけでなく、通常より骨量が減少して骨粗鬆症になりやすくなると言われているのを御存知ですか? 

骨の形成と維持にはカルシウムを摂取するだけでなく、継続的な運動による骨への適度な負担が重要です。右の図は、中高生の運動継続年数と大学時代の骨密度の関係です。運動経験の長い学生ほど骨密度が高いことがわかります。*1  骨は、カルシウムなどのミネラルの溶出と吸収を繰り返し約3~5年かけて入れ替わります。適度な運動が骨量減少を防ぐ理由として,骨の中の血流量が増し,骨を作る細胞(骨芽細胞)が活性化するとともに,骨溶解が抑制されるためと考えられています。そのため、カルシウム不足と運動不足が続くとカルシウムの溶出と吸収のバランスが崩れ、知らず知らずに骨量が減り骨粗鬆症の原因となります。

 
長期にわたり無重力状態の生活をおくった宇宙飛行士の骨量は、搭乗前に比べて減っていることがわかっています。これは、運動不足になりがちな冬と同じで、無重力状態での生活による骨への負担の減少が原因です。日常では同じようなことが「寝たきり」の患者でも起こっています。健康的な骨を維持するためにもカルシウムイオンを多く含んだ食品や飲料で必要なミネラルと水分を補給し、適度な運動を心がけて下さい。

*1  運動とミネラル、柴田克己著、朝倉書店、スポーツと栄養と食品、p31-52:2005)

 

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