ロコモティブシンドロームの予防

ここ数年で急に耳にするようになった『ロコモティブシンドローム(Locomotive Syndrome)』は、2007年日本整形外科学会により提唱されました。
ロコモティブ(Locomotive)という言葉は英語で、『機関車』『運動の』といった意味を持つ言葉ですが、ここで提唱された『ロコモティブシンドローム』とは『運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態』を表すものです。日本語では『運動器症候群』、略して『ロコモ』と呼ばれます。

ロコモの原因と言われる運動器の障害や機能低下は大きく分けて2つあります。『運動器自体の疾患』と『加齢による運動器機能低下並びに不全』です。

今回はロコモ予防の必要性とカルシウムの関係性に着目し、特にカルシウムとの関連性が高い、『運動器自体の疾患』について注目してみましょう。

『運動器』、つまり、骨・関節・軟骨・筋肉・靭帯・腱・神経等、身体を支える機能や身体を動かす機能を持った器官の多くが、カルシウム摂取量が不足することで問題が発生しやすくなる器官なのです。
以前、このサイトで取り上げましたが、カルシウム摂取量が不足すると、骨からカルシウムが溶け出すので、骨粗鬆症になり易くなります。運動器官である軟骨、靭帯、腱などは、カルシウム摂取量が不足すると動脈硬化を起こしやすくなる血管と同じように、骨から溶け出したカルシウムが沈着し、骨化します。  

20130827_480.jpg

図1. カルシウム摂取量が不足すると、靭帯、腱、軟骨等にカルシウムが沈着しやすくなり、骨化します。

骨化症は、複数の要員が重なって発症しますが、カルシウムやビタミンDの代謝異常もその原因の一つです。カルシウムが沈着すると組織が硬くなり、痛み、しびれ、巧緻(こうち)運動障害などが起こり、転倒したり、動くのが億劫になり、結果的に『寝たきりや要介護を引き起こすリスクが高くなる=ロコモティブシンドロームになりやすい』という負の連鎖が起きます。   このような状況を防ぐために、日頃から、意識的にカルシウムを充分に摂取し、散歩や屋内での軽い運動などを継続することで、ロコモを予防しましょう!

参考:
公益社団法人日本形成外科学会ホームページ
http://www.joa.or.jp/jp/public/locomo
日本臨床整形外科学会ホームページhttp://www.joa.or.jp/jp/public/locomo/index.html
厚生労働省ホームページhttp://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life12/index.html
日本脊椎脊髄病学会ホームページhttp://www.jssr.gr.jp/jssr_web/html/sick/sick_main.html

このページのTOPへ