胎児の成長とお母さんに必要なカルシウム

このサイトでは、骨粗鬆症や寝たきりを予防するためにも、毎日充分にカルシウムを摂り、軽い運動を継続して行うことをお勧めしてきました。
このようなテーマでは、つい高齢者等を思い浮かべるかもしれませんが、実はカルシウムを必要とするのは、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時から始まっています。

皆さんは、赤ちゃんがお腹の中で育つために、どの位のカルシウムをが必要かご存知ですか?
日本人の出生時体重は平均約3,000gですが、この赤ちゃんの骨をつくるためには30~50gのカルシウムが必要です。赤ちゃんは一般的に10か月で生まれてきますが、その蓄積の大半は妊娠末期に起こります。つまり、この時期にはお母さんは自分に必要なカルシウムと赤ちゃんに必要なカルシウムを口から摂る必要があります。

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では、実際にお母さんになる方が多い年代のカルシウム摂取量を見てみましょう。
厚生労働省で発表された平成23年度国民栄養健康調査によると、20代から30代の女性のカルシウム摂取量の平均は約400mgです。この年代の女性のカルシウム摂取推奨量が650mgであることを考えると、半分以下しか摂取できていないことになります。以前の日本人の食事摂取基準(2005年版以前)では、妊娠期にはカルシウム300㎎/日、授乳期にはカルシウム500㎎/日の付加が必要とされてきました。しかし、現在の日本人の食事摂取基準(2010年版)では付加量は0と設定されました。これは、あくまでも非妊娠時のカルシウム摂取量が十分であることがその前提であると解説されています。しかし、前述のように20代から30代の摂取量はとても少ないですので、妊娠・授乳という機会にカルシウム摂取量を増やすよう心掛けることが大切です。

口からのカルシウム摂取が不足すると、骨からカルシウムが失われていき、骨量の減少につながっていきます。骨量を高めるのには、遺伝、栄養、運動の3つが重要だと考えられています。お母さんの骨量が少ないとお子さんの骨量が少なく骨折しやすいという調査結果もあり、骨粗鬆症については遺伝の影響が大きいと言われています。

お母さんとお子さん、どちらにとっても大切なカルシウム、毎日の食事で積極的に摂りましょう。

参考:厚生労働省ホームページ 国民健康・栄養調査http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html
清野佳紀 成長とカルシウム カルシウムその基礎・臨床・栄養 P78-82  社団法人全国牛乳普及協会 

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